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切らないで!大きな栗の木
2004年10月27日 初雪の朝に |
樹齢60年を超えるこの栗の木(このあたりでは珍しい丹波栗)は、 札幌市西区八軒2条西1丁目、 レッドベリースタジオのすぐお向いにある 札幌琴似教会・牧師館(写真左)の裏にあり、 生えている場所は現在、琴似ロイヤル病院の敷地です。 この地域一帯は、かつて安孫子孝次氏(琴似屯田兵2代目、 北海道農事試験場長、琴似町長)の住居、庭、畑で、 梨、ぶどう、栗などの果樹が多数、植えられていました。 今ではこの栗の木と、表通り駐車場脇にある大きな栃の木、 2本の古木だけが、 この土地の歴史を語り継ぐ、大切な手がかりです。 この木が、近々、伐採されようとしています。 琴似八軒が大きく変貌しようとする現在、 このような歴史遺産は ぜひ残しておきたいと思います。 |
経 緯 | |
2004年10月上旬 | 琴似ロイヤル病院敷地内の何本かの木に、ピンクのテープが巻かれているのを見つける。 倉本總さんの演劇『地球、光りなさい』にそんな場面があって、 これは伐採の目印ではないか、と思い当たる。 ロイヤル病院に電話して、担当の総務課ナグモ氏にうかがうと、 やはり、栗の木ほか、何本かは切るという。栃の木など何本かは剪定して残すという。 近隣から落ち葉などのことで苦情があるのだという。 何とか栗の木を切らないで、枝を落とすなどの方法ではいけないのか、 検討していただけないか、とお願いする。(「ひとこと日記」10月8日参照) |
2004年10月中旬 | 八軒在住の何人かのひとに、栗の木の話をしてみる。 しかたがないんじゃないか、うちも梨の木とか色々あったけど切ってしまった、とか 枝を挿し木でもして、命をつなぐくらいしか出来ないのではないか、などなど。 |
2004年10月22日 | 元琴似教会の牧師・斎藤さんにメールで状況をお話し、意見を聞く。 「クリの木は絶対切って欲しくない。あのクリの木は牧師館にうるおいを与えてくれて来ました。 クリの木が無くなると、牧師館の居間から病院の2階が丸見えになってものすごく味気ない 風景になってしまう。」と返信。 |
2004年10月25日 | 近隣の安孫子さんや教会ゆかりのお宅(お隣は家主さんが東京在住でお留守)を まわって事情を説明すると、誰もが残したい、との意見。 |
2004年10月26日 〜27日 |
ロイヤル病院への要望書を作成し、6名の賛同者の署名をいただいて、提出。 |
2004年11月1日 | 総務課のナグモさんに電話。 いかがなりましたでしょう?事務長さんのご意向は?とたずねると、 「枝を剪定することになりました、少したくさん切るかもしれないけど」 「では、今回は伐採は免れたということですね」 「今回は、ね」と笑って答えてくださった。 「はい、また話が出たら、何度でもねばり強くお願いします」とお答えした。 よかった。願いがかないました。祈りが通じました。 応援してくださっていたみなさま、ありがとうございます。 よかったね、栗の木さん! |
その後 | |
2004年11月18日 | 琴似ロイヤル病院敷地内の樹木、剪定と一部伐採作業実施。 栗の木は残ったが、隣の敷地に葉が落ちないように、、 こちらから見て右側の枝が大きく払われ、かなり不自然な姿になった。 それでも、あの気になるピンクのテープがはずされ、よかった。 道路わきの栃の木はいい感じにすっきり剪定され、 冬を迎える準備が整った。 |